市民が写した世界遺産 北上で写真展(岩手日報)
「万里の長城、アンコール・ワット、タージ・マハル、マチュピチュの歴史保護区、ピサの斜塔など、出展者が旅行の際に撮影した。」
コーランの洞穴の章、第46段をご覧下さい。
洞穴の章 |
コーランの中でお金と子供が「現世の装飾」とされているのは、お金や子供がイスラム教徒に対して人生の喜び、楽しみを与えてくれる物という意味なのだそうです。
現実にイスラム社会での子供のかわいがられ方には尋常でないものがあるのだとか。
しかしイスラム教徒には、そのようなうっとりさせてくれるものたちへの傾倒にも打ち勝ち、アッラーや来世のことを思う信仰心に重きを置く事が求められ、同じコーランの中にも「他人の財産や子供をうらやましがるべからず」との戒めがあります。(参照:イスラム世界の常識と非常識 加藤博著)
コーランは彼らの神の言葉の記述であり、アッラーへの絶対帰依者を意味するイスラム教徒にとっては人の作る法律の前に存在する、法律以上の法律です。
そしてそのコーランの洞穴の章、第46段では、我が子への愛をも超える宗教心に対する栄誉が約束されています。
さて、タージ・マハルとは、ムガル帝国の第5代皇帝、ジャー・ジャハーンに愛された后、ムムターズ・マハルの為に建てられた美しい巨大なお墓のことです。
あまりにも美しいムムターズ・マハルを見て若き皇帝が一目で恋に落ちた時、ムムターズ・マハルが12才、ジャー・ジャハーンが15才だったといいます。
その後ムムターズ・マハルは14人目の子供を産んだ時の難産により、彼女は命を落としてしまい、皇帝は衝撃で髭が真っ白になったといわれています。
そして皇帝が彼女の亡骸に誓ったのが、彼女のためにこの世に二つとない贅美を尽くしたお墓を作るというものでした。
そしてその約束は20年の年月をかけて完成し、350年たった現在もその建築物はインド・イスラム建築の最高傑作だと呼ばれています。
コーランの洞穴の章、46段にあるとおり、妻に余生の全てを捧げたタージ・マハルという「いつまでも残る善行」は、現代において世界遺産に指定され、「最良の報酬」としていまだ人々に感嘆と賞賛の声を上げさせるという褒美を得つづけています。
世の中に確かなことがなにもないのを証明するように、タージ・マハルが完成してまもなく帝国には農民の反乱が頻発しはじめ、その後急速に衰えていきました。
ひとつだけ確かなことは、タージ・マハルという世界一美しいお墓の中で、バザールで出会ったかつての少年と少女が今もいっしょに眠っているということです。
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