健全なCMと不健全なニュースによる存外なメッセージ

三菱ふそう、ウソ“卒業”できず…隠ぺい再発(読売新聞)

道路運送車両法の第63条の3をご覧ください。

第63条の3(改善措置の届出等)

「自動車製作者等は、その製作し、又は輸入した同一の型式の一定の範囲の自動車の構造、装置又は性能が保安基準に適合しなくなるおそれがある状態又は適合していない状態にあり、かつ、その原因が設計又は製作の過程にあると認める場合において、当該自動車について、保安基準に適合しなくなるおそれをなくするため又は保安基準に適合させるために必要な改善措置を講じようとするときは、あらかじめ、国土交通大臣に次に掲げる事項を届け出なければならない。(以下略)」

(意訳:自動車メーカーはヤっちまったと思ったら即報告せよ)
 

道路運送車両法の趣旨は、1条によれば安全性の確保などで自動車の整備事業を健全に発達させ公共の福祉を増進させるところにあるようです。

しかしいかんせん上記63条の3に違反しても20万円以下の罰金や100万円以下の過料でしかありません。

そうするとメーカーとしての実質的ダメージは社会的信用の欠落問題だけとなりますが、人はデータを忘れて感情で買い物をする動物、メーカーへの印象を広告を重ねて修正していくことはそんなに難しいことではありません。

三菱自動車は現在テストにテストを重ねるという風なTVコマーシャルを繰り返し流しています。

(もちろん現在では三菱ふそうと法律的には別人格になります。)
 
もしそれにもかかわらず、三菱というグループの内部で更にリコール隠し等あったことがこのようにニュースとして伝われば、そのニュースはもっと強烈なメッセージを我々に伝播します。

それは当該自動車グループが、大ナタを振るうことを躊躇した行政や社会に向かって「お前達はいつまでも大バカ者である」と笑う声です。
 


法理メール?