壇上で花がざわめきだす

陸自幹部憲法草案、中谷氏が「個人的に依頼」・官房長官

憲法の第66条をご覧ください。

第66条

「1 内閣は,法律の定めるところにより,その首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣でこれを組織する。
2 内閣総理大臣その他の国務大臣は,文民でなければならない。
3 内閣は,行政権の行使について,国会に対し連帯して責任を負う。」 

どうにも当たり前のような条文ですが、明治憲法と比較するとこの文章に驚くべき構図転換があります。

すなわち、マッカーサー草案以前の大臣君たちは、壇上に鎮座した陸海空大臣を見上げ、軍部の意のままの行政を執り行ってきた歴史があったからです。

66条1項は、私見ですが、壇上の軍部大臣が居なくなり、演壇には花が飾られ、「ワシら軍人はどうも首らしいから、あとは君ら民間人でどうぞ民主的にやってくれ」という意味に読み取るのが本来的であるように思われます。

憲法66条のそういった経緯から逆に読み取れば、今回、憲法改正案に軍部がかかわってきたことは、壇上の花が生気を失い、緞帳の背後になにやら物騒な物音が聞こえてきたことを意味する予兆でさえあるかもしれません。
 
 


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