「国連レバノン暫定駐留軍(UNIFIL)関連の国連施設が空爆を受け、停戦監視要員4人が死亡した事件にからんで、この施設を含めて攻撃開始の12日以降合計10カ所のUNIFIL関連の施設が146回にわたってイスラエル軍の攻撃を受けていたと、国連PKO(平和維持活動)局幹部が26日明らかにした。明らかに国連施設が標的にされていると見た同局幹部やマロックブラウン国連副事務総長は、イスラエル側に繰り返し攻撃中止を訴えていたという。」
国連決議181号(Ⅱ)をご覧ください。
Resolution adopted on the report of the ad hoc committee on the palestinian question. (私訳) パレスチナ問題専門委員会レポートによる決議採択 |
パレスチナの首都エルサレム、その中心には「神殿の丘」と呼ばれる有名な場所があります。
それはユダヤ教信者、キリスト教信者、そしてイスラム教信者にとってもそれぞれの解釈によって聖地だとされている凄まじい場所です。
長い歴史のなかで各々の信者のための破壊と創造が繰り返されてきたその丘は、イギリスの悪政から手渡されたバトンにより国連がその決議第181号で平和裏に施政管理するはずでした。
しかし血を流す宗教戦争に歯止めをとめるべく用意された条文も、現実の前にその実効性は証明できず、決議後も混乱が続いています。
たとえ国連であろうとも、聖地の前に立ちはだかる勢力ならば容赦なく砲火の的としようとでもしているのか、イスラエル軍からの連射は止まず、むしろあらゆる他宗教に火を向けているようにも見えます。
ところで旧約・新約あわせた聖書の最後の最後、もっとも解釈が難解だといわれるヨハネ黙示録の19章には、ヨハネの見た次のような幻想が描かれています。
『そして、わたしは天が開かれているのを見た。すると、見よ、白い馬が現れた。それに乗っている方は、「誠実」および「真実」と呼ばれて、正義をもって裁き、また戦われる。その目は燃え盛る炎のようで、頭には多くの王冠があった。この方には、自分のほかはだれも知らない名が記されていた。また、血に染まった衣を身にまとっており、その名は「神の言葉」と呼ばれた。』(ヨハネ19:11~13)
それはメギドの丘に終結した全世界の反キリスト教勢力の王とその軍隊を滅ぼすために、キリストが再臨する場面なのだそうです。
そもそも原理主義者とは原理以外の妥協を一切許さない人達をいいますので、聖書原理主義者なら激しい宗教対立という舞台設定は、再臨のためのノルマであると考えても不思議ではありません。
さらに再臨した神の衣が血染めなのは、他教徒や、私のように不心得な無宗教者が、神自身によってぶどうのように踏み潰されて飛んだ血飛沫によるのだという解釈が有力なようです。(参照:佐竹明 ヨハネの黙示録 下 現代新約注解全書 新教出版社)
丘の上に最終戦争が用意されたあと、本当に白馬が現れるのかは誰にもわかりません。
はっきりしているのはその予言の行方を見るためには、たくさんの人が愛する人の手を離してその現実を終えなければならないという不条理だけです。
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