黒田清子さんのホワイトドレスとカリオストロの城

スポーツ紙から:紀宮さま ドレスはアニメがモデル?(毎日新聞)
「ルパンドレスとは、紀宮さまが結婚式で着用された純白のロングドレスのこと。報知は、このドレスのモデルが、宮崎駿監督の映画「ルパン三世 カリオストロの城」のヒロインではないかと伝えている。NHKに出演した学習院時代の級友が番組内で明かしたもので、映画のクライマックスで、純白の花嫁ドレスを身にまとったヒロインのクラリス姫がルパンと寄り添うシーンがあり、自らイラストに描かれるほどお気に入りだったらしい。今回のドレスは皇后さまの洋服を手掛けているデザイナーに依頼して新調した。すっきりシンプルなその形は確かにクラリス姫のドレスにそっくり。」

憲法の8条をご覧下さい。

第8条〔皇室の財産授受の制限〕

「皇室に財産を譲り渡し,又は皇室が,財産を譲り受け,若しくは賜与することは,国会の議決に基かなければならない。」 

映画「ルパン三世 - カリオストロの城」では、ルパンと次元、五右衛門が、捕らわれたクラリス姫救出に奔走します。

危うく思わぬ相手と結婚させられそうになっていたクラリスがルパンに救出されたとき着ていた純白の花嫁ドレスは、これまでもなにかと憧憬をもって語られることが多いアイコンです。

(記憶ではたしか北海道に移住した女優さんも結婚式でこれを着たはずです。)

黒田清子さんは以前から、アニメーションに造詣が深いというお話が漏れ伝わってきていましたので、あながち今回の衣装がクラリスのドレスを象っていたとしても不思議ではありません。

そしてもしそれが自分の趣味嗜好をまっすぐ出したものであるならば、見ている方としても解放された気分になるというものです。

黒田清子さんがまだ皇室に属していたとき、その私的行為の費用は内廷費から捻出されていました。

内廷費とは宮内庁の経理に属さないのもののことです。

皇室の人間が財産を贈与するには、憲法8条により国会の議決に基づかなければならないため、たとえ元紀宮宮崎駿監督になんらかの報奨を与えようとしてもこれを自由になすことはできません。

そもそも憲法88条が、皇室財産をすべて国有財産にしているのですが、皇室といえども自分で自由にできる範囲の財産はあるわけです。

しかしそれを自由にすれば財を媒体に皇室と特定勢力が結びつき、国があらぬ方向に持って行かれる危険性があるため、憲法8条が皇室の財産権行使を国会の監視下においているのです。

そして黒田清子さんは、今や国会の監視の目も気にすることなく、思う存分自由に宮崎作品に接する事が可能になりました。

劇中最後、城から外に出してくれたルパンを見送るクラリスに対して、銭形警部は、「いや、奴はとんでもないものを盗んでいきました。あなたの心です」といういわゆる名セリフを残して映画は終わります。

黒田清子さんも、ここにいる人が自分を城の外に連れて行ってくれたのだと、クラリスの白いドレスで同好の士に言外に伝えていたのかもしれません。

 

 

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