データとデータ処理だけでできている、この世界

Google im Visier der EU (netzeitung.de)
Google speichert unter anderen den Suchbegriff und die IP-Adresse des Computers, von dem die Anfrage kam. Bisher behielt Google die Daten aufunbestimmte Zeit vor  wenigen Wochen willige das Unternehmen jedoch ein, die Speicherzeit auf zwei Jahre zu begrenzen.」

(私訳)

欧州連合に監視されるグーグル

「グーグルは個人の検索ワードとIPアドレスを社内に留保している。これまでグーグルはそのデータを際限なく社内に保存していたが、数週間前、自主的に個人データの保存期間を最大で2年間に限った。」

世界人権宣言の12条をごらんください。

第12条 [私生活および名誉の保護]

「何人も、自己のプライバシー、家族、家庭もしくは通信に対してほしいままに干渉されてはならず、名誉および信用に対して攻撃を受けてはならない。人はすべて、このような干渉または攻撃に対して法の保護を受ける権利を有する。」 

わたしやあなたの自宅のパソコンのIPを記録され(つまり個人を半特定された上)、そのIPからタイプされた検索ワードが、Googleに限らず企業のデータベースに保存される場合、どのような事態が想像されるでしょうか。

いちばん穏やかなデータ利用方法としては、”検索ワード”面から、特定商品、特定サービスのマーケティングとして複次利用されることが想像できます。

しかしより考慮すべきなのは、検索ワードとはそのときのわたしやあなたの興味の先、つまり心の動向の記録にほかならないという、事の本質です。

たとえば”特定IP”面から、つまりだれか一個人の、一生分の検索ワードをもとに個人の思想を分析・提供・追跡されるような事態が起こるなら、まずどこから異議を申し立てればいいのかさえ見当がつきません。

EUは「個人データ処理に係る個人の保護及び当該データの自由な移動に関する欧州議会及び理事会の指令」という独自基準を定め、また国連世界人権宣言の12条や、国際人権規約B規約の17条で、プライバシーの保護を求めています。

今や下は氏名、住所など端的な情報から、上はDNAまで、わたしやあなたのあらゆる属性はデータに換言されて磁気情報として保存されることが可能となりました。

あとはそれを管理するルールを、どのような原理で駆動する機関に委ねるのかだけにかかっています。

 

 

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