みなぞうくんからさようなら

新江ノ島水族館のみなぞう死ぬ(スポニチ)
「1995年3月、1歳で南米ウルグアイの島からやって来た、みなぞうは、餌のバケツを小脇に抱えて舌を出すしぐさをマスター。1日数回のショーをこなし、同水族館の人気者になった。」

南極のあざらしの保存に関する条約の前文をご覧下さい。

Convention for the Conservation of Antarctic Seals
(南極のあざらしの保存に関する条約)

前文

「(略)南極のあざらし資源が海洋の環境における重要な生物資源であり、この生物資源の効果的な保存のため国際協定が必要とされていることを認め、このあざらし資源を過度の猟獲によつて枯渇させるべきではなく、したがつて、いかなる猟獲もその最適の持続的生産の水準を超えないように規制すべきであることを認め(略)次のとおり協定した。」

 (環境省 ホームページより)

みなぞうくんは、南米ウルグアイのロボ島から、10年前に連れられてきました。

南極大陸の近くの島にはみなみぞうあざらしが多く暮らしています。

南極基地の近くにもたくさんいて、そのおおきな体で基地の扉をふさいでしまうこともあるそうです。

南極近くの海にはオキアミや魚がたくさんいて、幸福なみなみぞうあざらしたちが海岸で大きな流木のように並んでひなたぼっこをしています。

みなみぞうあざらしは毛皮などのための乱獲で一時絶滅の危機に瀕しました。

そこで南極のあざらしの保存に関する条約が、南極でのあざらし猟について年間猟獲許容量や禁猟期、猟獲区域のルールを定めてあざらしを保護しています。

新江ノ島水族館で飼育係の浜田さんに子供のように育てられた温厚なみなぞうくんも、本来であれば幸福な南極の島でハーレムを作る年頃に差し掛かっていました。

子供達を幸福にしたみなぞうくんの自由になる願いは、北極星がごほうびとして叶えてくれたのかもしれません。

そしてこれからも人間の欲望があざらしたちを絶滅させてしまうことからは、あざらし保護条約がこれをきっと守ってくれるはずです。


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