ツーショット：3880万円の損害賠償求め提訴 神戸地裁（毎日新聞）
「男性側は、利用料が異常に高額なうえ、社長は男性が失業して支払い能力がないことを承知で支払わせていたことなどをあげ、公序良俗に違反して債務は無効などとしている。男性は、高齢で事情がわからない父親の金を支払いに充てていたという。」
民法の90条をご覧ください。
第90条〔公序良俗違反〕 |
公序とは社会の利益，良俗とは社会の道徳を意味します。
これが公序良俗の意味です。
公序良俗に反する内容をもつ法律行為及び公序良俗に反する条件をつけた法律行為は無効になります。
その趣旨は社会的妥当性を欠く行為に法の助力を与えないことです。
しかし社会の価値観、道徳観は当然時代とともに変化しますので、当該事件の男性が助かるためには現代の日本においてこのツーショットダイアルサービスとその価格設定が法の保護を与えるに値しないような反社会的ビジネスだったと判断されなければなりません。
かつて投票権の買収、名誉毀損行為を行わないことの対価として金品を受ける契約、住職の地位と引き換えに寺の財産整理を引き受ける契約等が公序良俗違反だとして無効になりました。
判断の基準は時代とともに代わる、非常に微妙な問題です。
ひとつハッキリしていることは、誰かがこの被害男性の口からおしゃぶりをはずしてやらないと、必ず同じ轍を踏むということです。
