買ったら二度と手放すなとバフェットは言った

ライブドア、ニッポン放送株の35%取得 大株主に

商法の241条をご覧ください。

第241条〔議決権の数,株式相互保有の場合の議決権の制限〕

「各株主は1株に付1個の議決権を有す。但し一単元の株式の数を定めたる場合に於ては一単元の株式に付1個の議決権を有す」 

株式会社の所有権をすさまじくみじん切りにした紙片、それが株券です。

なのでなるべく元の形(1/1)に近い数の紙片を集めた人は、大きな割合で会社の企業経営に参加したり、その企業があげた利益の分配にあずかることができます。

一方、大きくお金を集めて大きく収益するための人類最大の発明品、株式会社は、その性格上資産も非常に大きなものになります。

しかし本来の所有者であるべき株主は、証券の民主化によって分散されており、株価と配当金には関心があっても、資産そのものについては無関心で、むしろ知ろうとする意欲など持っていません。

ただし株式投資の王道、いわゆるウォーレン・バフェットなどがするファンダメンタル投資はこれと異なります。

企業の資産を正しく計算し、これを株式数にみじん切りにした価格より、現在の株価の時価が不当に低いとみれば、猛然とこれに買いを入れ、そして所有したが最後、二度とこれを手放しません。

株式はその本質において、余剰資金を長期的に増やすためのものであり、本来ギャンブルのような短期売買に投じるものではありません。

ニッポン放送は大量のフジテレビ株式を保有しており、堀江社長ニッポン放送というマジックハンドでフジテレビをつかみました。

今後の成り行きはライブドアが株式投資を果たしてどのように認知しているかにかかっています。
 

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