NHKの根元にも法の種子が眠っている

「海老沢会長すべて了解」NHK番組改変で担当者が実名会見(中日新聞)

憲法の21条をご覧下さい。

第21条〔集会・結社・表現の自由,検閲の禁止,通信の秘密〕

「集会,結社及び言論,出版その他一切の表現の自由は,これを保障する。
検閲は,これをしてはならない。通信の秘密は,これを侵してはならない。」

表現の自由憲法21条で保障されています。

かつて筑紫哲也さんがTBSのニュース23で「憲法で一番大切なのは 21条だ」と語っていましたがそうではありません。

21条は13条から派生する原理で、本質的にもっとも大切なのは13条です。

それはともかく、表現の自由が大切にされるのはなにもニュースが自由に見れなくなるからではありません。

その意味は、国民が現在の体制に表現を通じて反対意見を述べていないという状態を、現体制を肯首していると間接的にみなされるところにあります。

つまり21条の根元にも国民主権という種子が埋まっているのです(ice私見)。

私たちは権力を国家機関に授権しています。

そして権力が我々の意に反して不当な方向に増大しようとするとき、「表現の自由」という権利の首は真綿でじわじわと絞めはじめられます。

すべからく法というもの、その種子を忘れて枝葉を論じ始めると、逆に人権体系という大木を雑草に絡めとられて、ついには枯らしてしまいかねません。 
 


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