心良い人も塔の中で黒くなる

遺族ら真相究明求める 東京医大の手術患者3人死亡で

「長女は「母は手術前日まで元気だった。手術時間が医師の事前説明よりもはるかに長くかかり、おかしいと思っていた」と話した。長男は「実際に何があったのかはっきりすれば納得できる。きちんと調査し、過ちであれば正されるべきだ」と訴えた。 」

民法の709条をご覧下さい。

第709条〔不法行為の要件と効果〕

「故意又は過失に因りて他人の権利を侵害したる者は之に因りて生じたる損害を賠償する責に任ず」 

医療過誤による医師の責任は,医療契約に基づく債務の不履行を根拠に追及することも,不法行為を根拠に追及することもできます。

債務不履行を根拠とする場合には,責めに帰すべき事由がなかったことを債務者である医師が立証しなければならず,その点で被害者に有利であるとされます。

しかし判例上は,被害者の感情を反映してか,不法行為の問題として処理されることが圧倒的に多いようです。

不法行為による場合,被害者は,医師の過失を立証しなければならず,この点が医療過誤訴訟では最大の争点になるのは、ドラマ「白い巨塔」でもおなじみです。

しかしまずその前に、医者という一人の職業人を、権威を理由に訳もなく崇める習慣を皆で改めなければ、いつまでもこうした事故が生まれる素地が払拭できないのは間違い有りません。
 


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